Highlight みどころ

  • 左《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》(部分)
    2023年|再生亜鉛合金、スチール・ケーブル
    326×350×330 cm、332×320×328 cm、275×254×332 cm、303×281×324 cm (各、4点組)
    展示風景:麻布台ヒルズ森JPタワー オフィスロビー、2023年
    撮影:木奥 恵三
  • 右《束の間の家》
    2010年|水、ホース、ポンプ、ストロボライト|サイズ可変
    展示風景:第12回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展、2010年
    撮影:Christian Uchtmann

1水を用いた
大型インスタレーション
《瞬間の家》

天井高5m、全長20mを超える暗闇の空間にストロボの光で瞬間的に照らされ展示される本作は、2010年に発表された作品を本展に合わせ再構成したものです。水と光というシンプルな要素によった無限に生み出される水の曲線の抽象表現は、エリアソンが長年取り組んでいる幾何学形体の研究や自然素材に内在する美しさへの理解を促します。

  • 左《呼吸のための空気》(コンセプト・ドローイング)
    2023年
  • 右《終わりなき研究》
    2005年|木、ゴム、金属、鏡、紙、ペン、スタンプ|235×130×130 cm
    展示風景:ルンド・コンストハーレ(スウェーデン)2005年
    撮影:Terje Östling

2世界初公開となる新作
《呼吸のための空気》を含む、
日本初展示作品15点を展示

《呼吸のための空気》(2023年)は、本展のために制作された新作です。本作は、森JPタワーに設置されたパブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》と同じモジュールとリサイクル素材を使用しています。これら2つの作品は、オラファー・エリアソンが再生金属に特化して制作した初めての作品であり、スタジオのサステナビリティへの継続的な取り組みにおける重要なマイルストーンとなるものです。
他にも、カタールの砂漠で太陽光や風力などの自然エネルギーで制作したドローイング・シリーズ、振り子の動力のみで稼働し、会場内でドローイングを生成するドローイングマシン《終わりなき研究》(2005年)など、日本初公開の作品群が出展されます。

3スタジオ・オラファー・エリアソン キッチンとの日本初コラボレーションが決定

麻布台ヒルズギャラリー カフェ では、展覧会の会期中限定で、スタジオ・オラファー・エリアソン キッチンとコラボレーションし、東京近郊の食材を使用した特別メニューを考案。ベルリンにあるエリアソンのスタジオに日本からシェフを派遣し、本展のためのオリジナルメニューを共同開発しました。スタジオの創作的な家庭料理を楽しみながら、彼らの姿勢や環境に対する考え方に触れることができます。

スタジオ・オラファー・エリアソン キッチンでの昼食の様子
2017年
撮影:María del Pilar García Ayensa

Artist Profile

撮影:Lars Borges

オラファー・エリアソン

1967年生まれ、アイスランドとデンマークで育つ。現在は、コペンハーゲンとベルリンを拠点としている。1995年にベルリンに移住し、スタジオ・オラファー・エリアソンを設立。現在は、職人や建築家、アーキビスト、研究者、管財人、料理人、プログラマー、美術史家、専門技術者からなる大規模なチームによって構成されている。1997年以来、インスタレーション、絵画、彫刻、写真、映像など、幅広いジャンルの作品を発表、世界の主要美術館で個展を開催。2019年には国連開発計画による再生可能エネルギーと気候変動対策の親善大使に任命される。2023年、第34回高松宮殿下記念世界文化賞の彫刻部門を受賞。